3月11日 (月)「ながらえば」をみた


3/11、大震災から2年の経過、
各地で慰霊祭が行われている、
津波で遣られた宮城、岩手は少しずつだが復興に向かっている。
2万人弱が亡くなられ、悔しい思いを引きずりながら必死になって生きている、
元の生活に戻ることなど出来やしないもどかしさ、
大自然の猛威は天の戒めなのか、あまりにも酷い仕打ちだ。
人間如何にいくべきかを真剣に考え直す戒めのような気がする。

福島の原発は取り返しのつかない今世紀最大の放射能事故を引き起こした。
安全神話など初めから無かった、
東電は金の力で地域を騙し事故を引き起こした、
政府も東電も、経済市場に翻弄し、
安全神話をかざして突き進んだバツだ。

福島は事故後に亡くなった人が多数いる、
生きる望みを見出す事ができないでいた人達だ。
町は崩壊し、新たな町づくりを余儀無くされている、
口では福島の復興なしに日本の復興はないなどと言ってはいるが、
政府は経済優先、デフレ脱却とか、
インフレターゲット論とか、世界戦略に国民を誘導している。

昨日、大寺磐梯酒造社長桑原大さんの細君が亡くなった。
46歳でこれからの人生なのに病魔には勝てなかった、
スポーツ大好きで町のマラソンランナー、縦断駅伝にはいつも走っていた、
ラソンシューズも買ってもらった、
長男は小学5年生、お母さんの死をまともに受ける事ができないでいるだろう。

私は座右の銘に「人間万事塞翁が馬」と心得、先々何が起こるかは神のみぞ知ると思い、
一瞬一瞬を大事に生きている、
明日の事など誰にも分からないのが世の常なのだ。

明美さんのご冥福を唯々祈るばかりだ、

昨日、弘法湯のばーちゃんのお葬式があった、101歳大往生だ、
明治生まれで終戦時に夫を沖縄で亡くし、女手一つで一家を支えた、
中島先生が弔辞でばーちゃんの一生を語ってくれた、
安らかにお眠りください。

富山放送制作の「ながらえば」をオンデマンドで見た、
今は亡き、笠智衆宇野重吉が渋い演技を見せている、
連れ添った妻を看取る旅館の旦那(宇野重吉)と笠が酒を酌み交わしてしみじみと交わす会話、
戦争を経験し生きる事で精一杯の時代背景にいつの間にか歳を老い、
振り返って何もしてやれなかったことに悔いる老人二人、
やはり人間万事塞翁が馬を感じざるを得ない映画だった。