8月15日(土)大平正芳楕円の哲学

3時起床、Facebook、メール、NHKオンラインをチェック、
戦後70年の安倍総理談話が発表された、
長文を大半は暗記している、それ故薄っぺらに流れた、
世界はなんと反応するのだろう、
演説が上手すぎるのだ、現代風なのか、今の政治屋は皆そうだ。

かつて鈍牛と言われた総理が居た、
「アーウー」と一言毎に言葉を選び慎重を期した首相だ、
大平正芳(1980年死去、享年70であった)

楕円の哲学を心に据えていた、バランス哲学、
政治は全ての国民が参加するコーラスで、首相の役割は指揮者のように、
ハーモニーの維持に努めること。
それ故、鈍牛と揶揄されて居た、演説や答弁はしばしば「アーウー」と途切れていた、

行政には楕円形のように二つの中心があって、
その二つの中心が均衡を保ちながら、緊張関係を保つことが大切と、
また納税者と課税者の立場も中正の立場に徹していた、

今の安倍政権は、官邸に対する異論を認めない空気がまん延している、
昔はタカ派ハト派があり、バランスが取れていた、
今の自民党議員の多くは顔無しで政府の言う事に立ったり手を上げたりするだけ、
安保関連法案はアメリカ追従でアジア圏に軸足が無い、
今こそ、大平正芳の楕円の哲学を取り入れることが必要だ、

大平正芳さんは先を見越していた、
中国、韓国との国交正常化を果たした時の外相で、
30年後に大きな問題が起こることを危惧していた、
大平構想に「環太平洋連帯構想」があり、その必要性を説いていた、
総合安全保障を掲げていた、
大平正芳さんを支えたのは、読書量で約8000冊の蔵書が物語っている。

昨日の談話に多くの人がコメントを入れている、
寺島さんがこだわるのはリーダーが持つ世界観だ。
「今、悲劇的なのは日本のかじ取りをする人たちのあまりの思索の浅さ、
あきれるほど単純で薄っぺらい世界観」と切り捨てる。
その事例は、6月にドイツであった主要7カ国首脳会議(G7サミット)で見られたという。

 「会議で『中国は危険です』と言い続けるだけの日本の悲しさです。
アジアで唯一、G7に出ている国なのだから、
アジアの状況を踏まえた上で、どのような秩序を作っていくか語るべきでした。
大平さんと僕の問題意識は共通しています。
大平さんならば敵対するのではなくて、
影響を受けながらも自立自尊の態度でアジアと共生できるシナリオを描いていくでしょう」

 ◇共に歩む国民を信頼

 大平さんが後悔していたことの一つが、蔵相時代に赤字国債を本格的に発行したことだった。
当時、経済は第1次石油ショックで疲弊していた。
「子孫に赤字国債のツケを回してはいけない」と、何十回も省議を開いたが、
赤字国債を発行せざるを得ない状況に追い込まれた。
「大平は、生涯をかけても、財政再建に取り組もうとしていました」と森田さん。
赤字国債の発行を恒久法にせず、
毎年、国会承認を得る特例法にしたのも大平さんのこだわりだった。

 だからこそ、首相に就任すると、財政再建を図るために79年、一般消費税の導入を訴えた。
国民に負担を強いる不人気な政策。
当然、野党はもとより、党内からも猛反発が起きる。同年の総選挙で惨敗した。

そんな中で突然の死、官房長官だった伊東正義さんは後継を断り自民党をまとめた、
安倍総理に足らないのは真実を語る信念が見られないことだ。